中日産官学が大阪に集結、AIロボット産業の協力ビジョンを共に描く
- 京博协会
- 5月1日
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2025年4月19日~21日,「第1回日中知能ロボット技術と産業融合交流会」が日本・大阪にて開催されました。
交流会は、武漢大学計算機学院と一般社団法人京博協会の共催により実施され、日中両国のAIおよびロボット技術分野における交流と産学の推進を目的としています。
▍概要
交流会テーマ: 第1回日中知能ロボット技術と産業融合交流会
主催団体:
武漢大学計算機学院
一般社団法人京博協会
共催団体:
西日本中国留学生学友会
後援団体:
中華人民共和国駐大阪総領事館
NPO法人大阪府日本中国友好協会
一般社団法人日中経済貿易センター
大阪華僑総会
中秋明月祭大阪実行委員会

交流会は、「科学技術の融合・協力共創・未来を拓く」を理念とし、人工知能とロボット技術がもたらすスマート製造、人間と機械のインタラクション、未来社会の発展における融合と革新に焦点を当てました。日中両国の大学・研究機関・企業界から多数の代表が出席されました。また、中華人民共和国駐大阪総領事館科学技術担当領事の徐永強もご出席され、本交流会の幅広い影響力と国際的視野を示されました。
開幕式では、一般社団法人京博協会の理事・大原佳子氏、および本交流会の発起人・杜康晖博士が開会の挨拶を行いました。大原氏は、本交流会は単なる技術交流の場にとどまらず、日中両国の若手研究者が共に未来を切り拓く出発点であると語りました。
午前中の会議では,武漢大学計算機学院の厳睿教授が杜博院長の代理としてご挨拶を行いました。
杜博教授は、AIとロボット技術が社会と産業構造に深い変革をもたらしている今、日中両国が技術交流・人材育成・産学連携においてさらに協力を深めるべきである。武漢大学はこれまでも国際連携を重視し、今後も関係者と手を携えて、共に科学技術を推進し、未来の発展をリードしていきたいと述べました。
基調講演者
基調講演者張敬 教授|武漢大学計算機学院
講演テーマ: 多疾患自動スクリーニングに向けた超音波ロボット
概要:本ロボットはAIと医用画像処理技術を融合し、環境認識、ナビゲーション、意味理解などの機能を備え、自動かつ高精度な診断プロセスを実現。医療の効率と正確性を向上させ、スマート医療への応用可能性を示しました。
Dražen BRŠČIĆ 准教授|京都大学 神田研究室
講演テーマ: 公共空間におけるサービスロボットの移動妨害防止戦略
概要: サービスロボットが自らの移動行動を通じて社会的なシグナルを発し、人間との自然なインタラクションを実現しながら、公共空間で干渉を回避する方法を提案。間接的な相互作用によってロボットの効率とサービス質を向上させ、商業空間への応用可能性を高く評価されました。
中島亮一 准教授|京都大学 熊田・中島研究室
講演テーマ: 視線提示に基づく人とロボット(Avatar)の共同注意
概要:仮想ロボットの視線によって人間の注意を誘発するかを心理実験により検証し、「意図的な他者」に対する人間の知覚のメカニズムを解明しました。また、自閉症への介入を含む応用可能性を持ち、ソーシャルロボット設計に対する重要な知見を提供しました。
東風上 奏絵 特定助教|京都大学 神田研究室
講演テーマ: 大学講義で動的に質問生成ロボット
概要:大規模言語モデルを搭載したロボットが講義中にリアルタイムで質問を生成し、学生の思考を刺激。受動的な授業形式において学習効果を高め、教育現場の人手不足への対応策、教育・AI融合として注目されました。
羅志偉 教授|神戸大学
講演テーマ: AI―救世主か、それとも悪魔か
概要: AIが生物知能の模倣から人間との知能競争へと進化する中で、科学の飛躍的発展とともに、幻想や権力集中といったリスクも孕んでいます。AIの進化に対し、人類は科学・社会・法制度の観点からAIの進化を導くべきであると論じました。
馬彪 研究員|理化学研究所
講演テーマ: HPCとAIによる創薬イノベーション
概要: 新薬の研究開発において高リスク・長期間・高投資の課題に対し、HPCとAIの技術が開発プロセスを用いて、開発を加速することが可能です。ALSおよびADの治療薬はすでに開発され、複数の動物モデル試験において良好な効果を示しました。現在は臨床前研究の後期の段階であり、近いうちに臨床実験の許可を得られると述べました。
企業によるイノベーション展示
張希光 館長|万思未来館AIおよびデジタルロボットを活用した教育展示の実践成果を紹介。
湯毅平 博士|南京硅基智能科技集団「硅基生命」の構想と今後の応用ビジョンを提起。
余節虎 総経理|広州億航智能 ドローン技術とグローバル戦略に関する事例を共有。

円卓会議:6つテーマに巡った対話
午後の「産学連携円卓会議」では、「自動運転における人機インタラクション」「高齢者介護分野の共生ロボット」「循環経済とメンテナンスロボット」など6つのテーマについて、グループ分けで議論が行われました。企業代表・研究者・技術者が集い、マクロな視点からミクロな技術課題まで幅広く議論が交わされ、数多く協力意向が生まれました。

閉会挨拶:継続的な協力メカニズムの構築へ
閉会式では、中秋明月祭大阪実行委員長の王天佐氏は今後の中日科学技術交流において、民間の力が重要な役割になると強調し、交流会の制度化および国際科学協力プラットフォームの構築を呼びかけました。参加者たちは、交流会を通じて持続的な交流と協力体制を築き、AI技術の発展と社会実装、未来社会の構築に貢献していくとの期待が多数寄せられました。
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